さつきの偏り語り

とある書店員の好きな本を適当に呟くブログです。

皇帝と女騎士

どうも、さつきです。

漫画を読むにしても、なんといいますか、自分好みの「絵」ってありますよね。

 

少年、少女、青年などなど、どちら向けのコミックにしろ、自分好みの「絵」というのはあると思うんです。

 

さて。今日紹介するのは、そんな中で、「絵はあんまり好みではない」と思ってしまって、長らく敬遠していた作品をご紹介します。

 

あ。あくまで個人的に好みでない、ということであって、下手というわけではないのです。とても上手なのです。そこんところ、お間違えなく。

 

 

それが、こちら。

 

皇帝と女騎士 1 (フロース コミック) [ Team IYAK (winter・heyum) ]

 

『皇帝と女騎士』

原作/G.M  漫画/Team IYAK

 

ううーん、こちらもまた原作は韓国かどちらかなのでしょうかね。

よくわからないのですが、たぶんそうかな?

 

よくわかりませんが、面白いからいいんです(笑)

 

しかし、あれだね。フロースコミックは、時々、左から開く漫画があるんだよね。

これちょっと、読み辛い……。

やっぱり右から開いて欲しい、コミックは。

絵の並びとか、もともと原作がもしかしたら左から右への読み方(英語みたいに)で仕方ないのかもしれないけど(ピッコマとか縦にスクロールだからね)、いやでも、読み辛い……。

 

 

さて。タイトルの通りの漫画なのです。

 

表紙を見ると、まるで騎士が男で、皇帝が女のように見えますが、逆です(笑)

うん、だから、タイトル通りなんですってば。

 

主人公。女騎士のポリアナ

エハスという国の辺境地、クレンベルの貴族の娘として生まれます。

父親は実の父親ですが、母親と妹は、後妻と腹違いの妹。

父はこの妹を溺愛していて、前妻の娘であるポリアナを疎んじていました。

 

さて、エハスは長年、近隣国家のククーダと、毎年冬に戦争をしていました。

貴族の家系からも、必ず一人はこの戦争に参加しなければならないという決まりがあり、なんと父親はまだ幼いポリアナを戦地に放り込んだのです。

 

与えられた剣を抱えて、泣きながら馬車で去る父親を追いかけるポリアナ

ポリアナを預けられた戦隊の……長なのかな?

よくわからないけれど、その老人は、彼女を哀れと思ったのか、そのまま引き取ってポリアナを育ててくれます。

そして、剣を教えられ、そして戦術を学べと教えられます。

これが後々のポリアナを助けてくれることになります。

 

そうやって鍛えられ、ポリアナが初出征を迎えたのが、13の時。

男の中に女性はたった一人。それでも、ポリアナは戦地へ赴きます。

 

そりゃあね、酷いもんですよ。女だから、女だからと、とにかくいじめられたり、除け者にされたり。

でも、ポリアナは強い女子なのです。心が強いんだろうね。

親に捨てられてしまい、そう生きるしかなかったのかな?

 

この頃には、まだ若干女性言葉だったんですが、男所帯の中で生きるうちに、言葉遣いも男っぽくなっていきます(一巻ではまだ女性らしさが残ってるけど)。

 

 

さてさて。先ほどもちらりと書きましたが、ポリアナの祖国、エハスは、まるで毎年の冬の恒例行事のように、近隣国のククーダと戦争をします。

 

その都度、

「今年こそ大きな戦いになる」

「今年こそ、決着がつく」

などという言葉に惑わされていましたが、さすがに何年も同じことの繰り返しに命を張るのに疲れたポリアナは、一度休暇を取って実家に戻ります。

 

しかし、実家はあいわらず。妹に家督を継がせるつもりの両親にも辟易しながらも休暇していたポリアナですが、町の人達の話から、ククーダではない別のところからの攻撃があるのではないか、ということに気づいたのです。

 

この別の国、こそ、ポリアナの未来の君主、アクレア王ルクソスが率いるアクレアという国でした。

 

そのことを慌てて上官に告げるのですが、ここでも「女だから」「女の意見なんぞ」などと言われ、あしらわれてしまいます。

 

そして、いざ、ククーダとの決着の時。突如現れたのはアクレアの軍。

驚く両国の人々は逃げまどいます。しかし、その多くはアクレア軍に敗れてしまいます。

 

しかし、その中でも冷静に対処し、自分の部隊を逃がしたポリアナ。

さらには、自分がおとりになって、部下を完全に逃がしてやります。

 

一方、アクレア軍のルクソスは、あの混乱の中でうまく逃げた部隊があると知り、興味を持ちました。だから、その隊長を生かして連れてこいと命じます。

 

 

さあて。ポリアナは捕まってしまい、いよいよルクソスとの対面です!

 

ポリアナは女ですから、女ならではな大変な目に合う可能性はあります。

ですから、ルクソスに、

「騎士として死なせてくれ」

とお願いします。

 

ルクソスはルクソスで、男なら自分の部下に、と思っていたところ、女性だと判明して、一度は斬首刑を命じます。

 

しかし。その後に見たエハスの会議録を見て、考えが変わりました。

小さな異変も見逃さず、いつも的確な進言をしていたポリアナ。それらを女だからと取り合わなかったエハス。

 

こんな人物を死なすのはもったいないと、斬首刑を中止にします。

もっとも、もう命令して時間が経っていたので、もう死んだかも、と思っていたのですが、なんとポリアナ、大勢の軍人相手に大げんかを繰り広げていたのです。

それもそのはず。兵士の一人でポリアナの鎧を外すついでに、暴行を働こうとしたのです。それに立ち向かっていたのですね。

 

そこへ現れたルクソスは、ポリアナに自分の騎士にならないかと告げるのでした。

 

かくして、ポリアナ。本名、ポリアナ・クレンベルは、アクレア王ルクソスより新しい苗字を賜り、ポリアナ・ウィンターとなりました。

 

ルクソスに永遠の忠誠を誓い、ルクソスの騎士となったのです。

 

 

とりあえず、一巻はその辺りまでかな。

 

ここから、ポリアナがアクレアの軍の人達との絆を結んでいくドラマがあったり、ルクソスの……おとと、ここからはネタバレかな、と思いながらも、まぁ、一巻のオープニングにもありますからいっか。

 

ルクソスの、ポリアナへのなかなか報われない恋心のやりとりなどが、とても面白い作品となっています。

 

個人的には、ポリアナがアクレアの軍の人達と仲良くなっていくのが楽しくて(笑)

私はすでに、いつものように『ピッコマ』で最新話まで課金して読んでるので、一巻を読み直すと、フフフ、と怪しい笑みしか浮かびません(笑)

 

そっか、この卿はこの頃、ポリアナに対してこんなかったっけ、とか、思ったりするわけです。

 

ちなみに帯には、

『異色戦場ラブストーリー』

とあります。

 

ラブストーリーだったのか(笑) とちょっと思ったりもしますが、まぁ、確かにラブストーリーなのかもしれません(笑)

 

最初にもお話しましたように、まぁ、ちょっと絵が私の好みではなかったので、しばらく敬遠していたのですが、あまりにも面白くて、ついつい課金している今日この頃です。

 

私ったら、いったいいくつピッコマさんに貢いだのかしら、ウフフ。

 

機会があれば、ぜひ読んでみてください。

スカッとするお話だと思います。