さつきの偏り語り

とある書店員の好きな本を適当に呟くブログです。

太陽と月の鋼

どうも。さつきです。

 

さてさて。皆さんは、『累』というコミックをご存知でしょうか。

実写映画にもなったから、ご存知の方もいらっしゃるはず。

 

累(1) (イブニングKC) [ 松浦 だるま ]

 

 『累』

描いたのは、松浦だるまさん。

その松浦さんの最新作が、こちら。

 

太陽と月の鋼(1) (ビッグ コミックス) [ 松浦 だるま ]

 

『太陽と月の鋼』

漫画/松浦だるま

 

二巻がとうとうでましたね✨

待ちに待っておりました。

 

 

なんかね、松浦テイストっていうんですかね。

『累』同様、ありふれた日常の中の不思議なお話的な感じなんですよね。

うーん。それも言い方違うかな。

なんだろうなぁ。ありそうでないような、ないようでありそうな話というか。

とにかく、松浦だるま、という漫画家さんしか描けないお話だな、と思いました。

 

今回の主人公は、男性です。舞台は江戸時代。天保の時代。

名前は竜土鋼之助。うだつの上がらない下級武士です。

父母はもうなく、その父母が『武士として立派に生きること』と言い残したため、なんとか生きている感じです。

 

というのも。鋼之助は武士として生きたくても、なかなか生きられない理由がありまして。

 

なんと、『鋼』に触れられないのです。

 

つまり、刀が持てない、ということ。刀を持つと、刃の部分がくにゃくにゃに曲がってしまうという、ありがたくもない能力を持っているのです。

おかげで小さな頃から武士として生きる術を見失い、途方に暮れているわけです。

 

しかも、刀を握れなかったせいで、最愛の母親を目の前で亡くすという体験もしてしまい、鋼之助は仕事も何もない、今でいうプータローな武士になってしまいました。

 

まぁ、でも、刀に触れられないので、刀で斬られることもないわけで。

喧嘩になって刀を振りかざされても、振り落とされた刀は途中でくにゃくにゃになってしまうので、怪我を負いません。

 

しかし、今の鋼之助は、とにかく刀で斬られて死にたいとすら思っている始末なのです。

 

 

そんな鋼之助の前に、現れたのが、『月』という名の美人さん。

 

ある日、突然見知らぬ老人が訪ねてきて、鋼之助に縁談を持ってきたのです。

しかも、支度金として百両を鋼之助に渡す、というおまけつきで。

 

とにかく貧乏で明日の職も危うかった鋼之助は、その支度金にうっかり惹かれてしまい、縁談を承諾してしまいます。

 

そして、とっても美人さんな月が、嫁としてやってきたわけです。

 

そこから奇妙な暮らしが始まりました。

ううん。奇妙というか、なんというか。かいがいしい月と鋼之助が、少しずつ気持ちを交わし始めるのが、なんとも初々しくて大好きです。

 

鋼之助の家には、ずっと下働きの乙吉というじいさんがいます。

そのじいさんと月とのやりとりも、なんかほっこりしていて好きですね。

 

しかし、どうも……この月という女性が、なんとも怪しいんですよねぇ。

なんだろうな。物の怪なの? それとも、未来からやってきた、とか?

うーん。私の単純な頭では理解できない展開が、この後に繰り広げられそうです。

 

心と体も繋がった2人ですが、突然やってきた水を操る陰陽師により、離ればなれになってしまいます。月が攫われたのです。

 

そして半分死にかけてる鋼之助。果たして、今後どうなるの!?

 

という展開で一巻は終わっています。

 

 

 

で、二巻。本日読みました。

 

えええええ。ますますわかんなくなってきた(笑)

なんか新しいのが出てきたぞ(笑)

 

しかも、未来が私の思い描いていたものと違うっぽくて、混乱!

 

いやもう、なんていうか、こういう先の展開がまったく読めないお話って大好きです✨

 

いつも娘に言われるんです。

「母さんは黙ってて。たいてい、この先の展開、当てるからつまらなくなる」

って。

 

そうなんです。私、結構先の展開を読み当ててしまうんですよね。

ていうか、本とか漫画とかよく読んでる人なら、きっとそんな人多いと思うの。

 

だけど、このコミックは違う。私はさっぱりわからん(笑)

 

ただ、人間を描くの、本当に上手でよすね、松浦だるまさん。

表情がね、生々しいというか。鋼之助の表情が、本当に生きてるみたいに描かれていると思います。

 

 

三巻は八月に出るんだそうな。

なによもぅっ、待ちきれないじゃないっ!

 

いやあ、やっぱりだるまさんの本は面白いですね✨