さつきの偏り語り

とある書店員の好きな本を適当に呟くブログです。

捨てられた皇妃

こんにちは。さつきです。

 

今日は「ザ・オトメ」なコミックを紹介します。

それが、こちら。

 

捨てられた皇妃 1

 

「捨てられた皇妃」

原作/Yuna 漫画/iNA

 

はい。実は、この「さつきの偏り語り」の前形だったブログでもちょこっと紹介してたんですが、ちょこっとじゃアカンやろと!

こんなに面白い話を、ちょこっとでは、偏り語りのワタクシが私を許せんかったわけです。はい。

 

なので今日は思う存分、語ろうと思います✨

 

まず、こちら。原作や漫画の方のお名前から、なんとかピンときたかと思われますが、原作は韓国の方のお話になります。

 

そして、私の大好きな

piccoma.com

こちら『ピッコマ』さんの作品です。
piccoma.com

大人気の作品でもありますね。うんうん。

 

世の中に、数多くの転生モノなお話がありますが、捨てられた皇妃は時代戻りものっていうの? 時間戻りもの??

確かなんかたとえがあったんだけど、忘れたので、「過去戻り」と言わせてください。

 

そうなんです。主人公の女の子は、処刑されて過去に戻り、もう一度同じ人生を歩むのです。

 

では、ここからは少々のネタバレ含みつつ、ご紹介✨

 

 

主人公のアリスティア・ラ・モニーク皇妃は、皇太子を暗殺しようとした罪で斬首の刑に処されます。

 

ただ、皇帝――カスティーナ帝国34代目皇帝 ルブリス・カマルディン・シャーナ・カスティーナのことを愛しただけだったのに。

 

もうね、そこにはいろんな事情があるわけです。

 

まずは人物紹介。

 

主人公・アリスティア

モニーク家の令嬢で、幼い頃からルブリスの奥さん、つまり未来の皇后になるべく育てられました。モニーク家は侯爵家で、唯一国の開国に貢献した由緒ある家系です。

彼女は、神のお告げにより、皇太子の未来の嫁になることが決まったのです。

最初の世界での彼女はとてもクールで、プライドの高い人でした。でも、きちんと自分をわきまえられる、なんというか、人形のような感じ

そして幼い頃からお告げの通り、皇后になるべく勉強してきたのですが、ある日突然現れた異世界からの少女・美優になにもかもを奪われてしまいます

皇后から皇妃へ。簡単にいえば、正妻から愛人になったようなもの。

しかも、なんにも知らない美優のかわりに、一生懸命皇后の仕事までしているのに、ルブリスはとても冷たく、挙句の果てにはルブリスとの子も流産してしまいます。

それでも彼を愛していたのに………最後は彼を刺してしまうのです。……そして処刑へ。

 

だけど、次の世界……九つの女の子に戻ってからのアリスティアは、自分の運命を神に左右されてなるものかと、運命に逆らい切り開いていく強い女の子になります。ただ、極端にルブリスを怖がります。当たり前ですよね。処刑された記憶が生々しく、彼女には残っているんですから。

 

 

皇帝・ルブリス

カスティーナ帝国の34代目皇帝。とてもクールな顔立ちで、最初の世界でのルブリスは、いつも冷ややかな眼差しでアリスティアを見ていました。笑うと口元が引きつったような、とってもいやな笑い方! とにかく、とある理由でアリスティアのことが大嫌いだったわけです。(でも本当はどうだろう)

彼は突如として現れた異世界の女の子・美優に心を奪われて、彼女を皇后にしてしまい、アリスティアは皇妃にさげてしまうのです。

挙句の果てには、もはや乱暴の域でアリスティアを身籠らせたり、アリスティアの父を反逆者にして処刑したり。最期にはアリスティアに刺されますが、命に別状はなく。

そして、ニヤリといやな笑い方をしながら、処刑されるアリスティアを眺めるわけです。

最低や!

 

 

異世界からの少女・美優

神のお告げの、皇太子の未来の伴侶は、実はこの美優だった、という流れ。本当はこの世界に生まれるはずだったんだけれども、何か間違って違う世界に生まれてしまったのを、神が無理やりこの世界に引き戻した、ということらしいです。

ですから、世の中はこっちが本当のお告げの子、として、ルブリスとの結婚を望んだわけです。

ええええ、って感じ。

しかも、次の世界でも、こやつは出てくるのです。いやあ、なかなかすごい感じで出てきます

 

 

この三人がメインなメンバーではありますが、他にも国を支える公爵家が二つあり、それぞれの公爵家の子息たちとの関わりも、二度目の人生を歩くアリスティアにはとても重要なものになります。

 

一度目の人生がそんな形で終わり、とにかくアリスティアは二度とルブリスを愛さないと誓い、家を継いで騎士になる道を選択します。

モニーク家にはアリスティアしか子がなく、後継ぎがいなかったんです。

それもあり、アリスティアは強くなりたいという思いから騎士になるために頑張ります。

 

前世とは違い、父親のモニーク侯爵との仲も睦まじくなります。前世では、最後の最後に、娘に対しての親としての優しさを見せるぐらいの関係だったようなのですが、今は違います。

アリスティアが「パパ」と呼ばず「お父様」と呼ぶと、ちょっぴり不機嫌になったりする、愛情深いパパとして描かれてます。

 

さて。アリスティアは、なぜ自分がまた九つからの人生を歩むようになったのか、この国の神である「ベタ」に尋ねてにいきます。

この国の神は時折「お告げ」を神官たちに託します。アリスティアが皇后になるのも、お告げがあったからであり、だからこそそうやって教育されました。

 

ですから、自分の時間が戻ったことも、何かしらお告げがないかと確認しにいったのです。

それらしいお告げがないかわりに、アリスティアは直接「ベタ」と会話をすることに!

そして、自らの運命の哀れさを知り、泣き叫びます。

 

だって。さっきもちょこっと書きましたが、うっかり他所の世界で生まれてしまった本来のお告げの子・美優がこっちの世界に戻ってくるまでの、いわば「つなぎ」でしかなかった、と神が言うわけです。

 

そんなこと言われたら、発狂ものでしょう。

自分があれだけルブリスを愛したのも、ルブリスから愛されなかったのも、処刑されたことすら仕方がなかったこと、みたいな感じになってしまうのですから。

 

そこでアリスティアは激昂。神に対して、

「絶対に神を信じない! 自分の運命は自分で切り開く!」

みたいなことを宣言するわけです。

 

神はそれを受け止めて、しかし、自分のせいで(ですよね)こんな風になってしまったアリスティアのことは見守っていると告げます。そして、お詫びを兼ねて、二つ名をプレゼントするわけです。

 

これがまた、面倒なことで。ベタから与えられし二つ名を持つということは、王位継承者にもなれるという設定らしい。ひぃ。

 

せっかく、新しい人生を歩もうとしているアリスティアには、こんな風にわちゃわちゃといろんなことが押し寄せてきます。

 

ただ、前世と違うのは、ルブリスとの関係。最初の頃のルブリスは、確かにアリスティアのことが嫌いだったようなのですが、歳を重ねるにつれて、好意を寄せるようになるのです。

 

でも、前世でのことがあるから、怖くて仕方ないアリスティアは、婚約も破棄してくれと願い、自分は騎士になってモニーク侯爵家を継ぐ、とルブリスに宣言するわけです。

 

でもね。

うーん、なんていうんでしょう。やっぱり好きだった人だし、惹かれる要素はたくさんあるんだと思います。

 

アリスティアも知らず知らずのうちに、また彼のことを好きになっていくのです。

 

 

うーん。本当にね。面白い作品なのよ。

生まれかわったアリスティアの成長ぶり。前世にはいなかった友達とのやりとり。ルブリスとの関係。未来を知っているからこその、様々な行動。

そして、満を期して現れる、美優……。

 

現在、五巻まで発売されています。五巻のラストでは、アリスティアがいよいよ騎士としての出発が描かれています。

ふふ。ここからの展開も、めっちゃ面白いんですよ✨←またもや課金して「ピッコマ」でのラストまで読んでる人。

 

さて。この「捨てられた皇妃」には原作があり、こちらも日本版の一巻が発売されています。

 

 

ノベル 捨てられた皇妃 1 (フロース コミック) [ Yuna ]

 

こちらもめっちゃ面白いです。

主にアリスティアの一人称なのですが、読みやすい一人称ですね。

 

ええ。こちらも、もちろん「ピッコマ」さんで今出ているところまで課金して読んでますがな。

 

それぐらい、面白い、という話。超オススメです。